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2005年8月24日 (水)

輪違屋糸里(浅田次郎)

4163229507輪違屋糸里 上
浅田 次郎
文藝春秋 2004-05-27

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これは「壬生義士伝」とともに浅田版「新撰組」のお話しです。
様々な登場人物の視点から物語は織りなされていくのですが、胸くその悪くなるエピソードがいくつも続きます。
京都のねっとりとした空気に血糊が付いたようで相当鬱陶しいです(特に上巻)。
「この物語はどういう終末をむかえるの?」と半ば辟易しながら読んでいったら、下巻に入ってから物語にスピードが出てきました(と言っても、明るい話じゃないです)。
浅田次郎の本では「蒼穹の昴」の次くらいに読むのに手こずりました。
でも、この作者、読ませどころは心得ているというか、達者なものですね。読後も隊士や島原・壬生の女性が頭の中に出てきてまいってます(^^)
物語の終盤から急に毒が抜けた感じで(これが作者の優しさ?)、物足りないような、ホッとしたような読後感を味わいました。
浅田作品としては笑いも泣かせも乏しい作品でしたが(涙腺を刺激されたシーンもちょっとはありましたが)、魚の骨が喉に刺さったような感じで印象は強烈な作品でした。

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