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2006年1月10日 (火)

明日の記憶

4334924468 明日の記憶
荻原 浩
光文社 2004-10-20


by G-Tools

「誰だっけ。ほら、あの人」で始まるこの物語の主人公は50歳になったばかりの広告会社のサラリーマン。
病院の診断は【若年性アルツハイマー】

主人公は恐怖、猜疑、苛立ち、絶望、様々な感情に翻弄されます。
その過程が一人称で語られていくのですが、エピソードのいくつかに「これって私のこと?」と恐怖心を煽られながら疑似体験をする読者も少なからずいるのでは?……こわかった。そして、切なかった。

主人公は「記憶、思い出」がどんどん消えていく症状に恐れおののきながらもそれに抵抗していきます。
しかし、症状は止まるものではありません……救いのない闘いは美しいラスト・シーンで幕となります。
しかし、これは次なる「生きるとは?」の幕開けとも言えます。

新年早々、重い読書でありました。
四六時中向き合っていたいテーマではありませんが、目を背けてばかりいられるテーマでもありません。
この作者の本、はじめて手にしましたが【力作】だと思います。
デビュー作「オロロ畑でつかまえて」も読んでみましょう。

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