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2006年1月28日 (土)

ノーザンライツ

4103956038ノーザンライツ
星野 道夫
新潮社 1997-07

by G-Tools

星野道夫「ノーザンライツ」を読みました。
ノーザンライツ(北極光)とはオーロラのことだそうです。
この本では彼が親しく交流した人々を通して「アラスカ」が語られていきます。ここには先日読んだ初期の作品「アラスカ 光と風」の初々しい明るさはありません。

アラスカのひとつの時代を生きた「ジニー」と「シリア」に古い物語を聴きに行くところからこの物語ははじまります。
冒頭、【フロンティアというのはね、二つの種類の人間を魅きつけるところなの。…………略…………二種類の人間とは、実に魅力的な人々と、悪人たち‥‥両方とも、生まれ育った世界に溶け込めず、何かから逃げてきた人間たちだからね】という言葉があります。
印象的な言葉でした。

核実験場化計画、油田開発、ベトナム戦争の後遺症等、時代の荒波に揉まれるアラスカ。その中でかすかな希望の光を見つめている作者の眼差しが暖かいです。

後半、こんな言葉がありました。
【さまざまな人間の物語があるからこそ、美しいアラスカの自然は、より深い輝きに満ちてくる。人はいつも、それぞれの光を捜し求める、長い旅の途上なのだ。】

星野さんの著作はアラスカを主題にしたものが多いわけですが、アラスカに全く縁のない私でもこれだけ惹かれるのはなぜだろう?
そこに書かれている普遍性みたいなものが心を打つのだろうか?
「時間の流れ」、「生と死」、「旅」……そんな言葉が頭に浮かびました。

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» 『ノーザンライツ』星野道夫 著 を読む [こころの風景]
数々の心に響く言葉によって紡がれた珠玉の作品…アラスカに移り住んで自然と野生動物の写真撮影と著作活動をした、カメラマン星野道夫の遺作。彼のアラスカの友人たちとの交流を軸にして、彼らと共にアラスカに暮らす生活者としての視点で、アラスカの未来を見つめる著者の..... [続きを読む]

受信: 2006年2月25日 (土) 20:18

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